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『草の辞典』レビュー。辞典を持って西武多摩川線沿いを散歩。 | kee clip
野の花を探す散歩”草の辞典”

野の花を探す散歩”草の辞典”

2018年6月30日

今回は前回の「野の花と空を探す散歩 -空編-」の続き。

梅雨が明けかけた週末に、西武多摩川線の線路沿いを歩いて自然を探す散策をしました。
散歩のお供には、『空の辞典』と『草の辞典』を。

前回は、歩いて見つけた空の景色と、『空の辞典』の写真を見比べて撮った記録をご紹介しました。
今回は、その散歩の時に見つけた、『草の辞典』に載っている「野の花」について。

緑道の家先で、ユウゲショウ

西武多摩川線沿いを終着「是政駅」から歩き始めましたが、線路沿いの道には中々の図鑑に載っているような野の花は見られず、最初に見つけたのは一駅分歩いた先にある緑道で見つけたこの花でした。

夕化粧(ユウゲショウ)
花言葉は「臆病」、見た目に臆病感は感じられません。はっきりとした存在感で咲いています。
図鑑の写真は紫で、説明では白い花もあるとのこと。実際に見つけたこの花はそのハイブリットのようなピンクがかった白色の可愛らしい花。

道路脇に咲く小さな花、ニワゼキショウとカタバミ

ユウゲショウを見つけてから20分ほどは何も見つからず、
前回の「放射状雲」を見つけた場所で、ひっそりと咲く2つの花を見つけました。

庭石菖(ニワゼキショウ)
花言葉は「豊かな感情・愛らしい人」、ガードレールの下にちょこっとまとまって咲いていました。5mmほどのとても小さな花ですが、鮮やかでかわいらしく咲いています。

酢漿草(カタバミ)
花言葉は「輝く心・喜び」、これも道端のフェンスの足元に可愛らしく咲いていました。
漢字に酢の文字がある通り、噛むとすっぱいらしい。食べませんでしたが、そういう情報も辞典を読まないと知ることのなかった情報なんだなと思います。

ここでは道端に咲く小さいながらも鮮やかなに出会いました。

歩道に咲く白い花

朝から歩き始めた散歩も2時間ほどが経ち、お昼になるにつれて日差しは強くなり気温も上がって行きます。そろそろ休憩がいるなと思った時に、また歩道のガードレールの足元に花を見つけました。

これは比較的有名な花ではないでしょうか。僕も見たことがあります。
春紫苑(ハルジオン)か姫女苑(ヒメジョオン)のどちらか。図鑑の写真もよく似ていて、色も形もほぼ同じ。少しヒメジョオンの方が小ぶりなようですが、目の前の花は比較できないので、どちらかはわかりません。

図鑑の説明では、茎を折ってみて中が空洞の方が、ハルジオンとあります。
ただこのために花の茎を折るのはなんだか気が引けたので、やめておきました。折らなくても分かる方法を知っている方がいらしたら、教えてくださるとありがたいです。

住宅街を走る線路

西武多摩川線も白糸台を超えたあたりから、住宅街の中を走るようになります。

前回の記事でも触れましたが、都心の線路にはないラフさが郊外の良いところだと思います。
住宅街を歩いていると急に踏切が出てくる感じ、そして過ぎる電車は4輌と短くスピードもゆっくりな気がします。

家の塀から鮮やかなノアザミとヒルガオ

住宅街に入ると野の花は減ってしまいますが、家の前のプランターや花壇によって景色が華やかになります。植えられている花は野草ではないので辞典には載っていませんでした。

しかし、植物はたくましい。実際には野生の花なのかもしれませんが、育てられた花に負けず劣らずの立派な花が、家の塀沿いに咲いていました。

野薊(ノアザミ)
花言葉は「私をもっと知ってください・権利」、トゲトゲしてるし花言葉も癖がありますね。アザミの仲間で春に花を咲かせるのは日本の固有種のみだそうです。アザミ全般の花言葉も「独立・報復・厳格」といった語気の強いワードが並びます。

アスファルトで舗装された道路、ブロックが積まれた壁。その中でも逞しく鮮やかに存在感を放つノアザミは、まさに「私をもっと知ってください」と叫んでいるよう。花言葉を知って植物をみると、また感じ方が全然変わります。

打って変わって、同じようにピンク色の花を綺麗に咲かせていますがどこか謙虚さのある花もあります。

昼顔(ヒルガオ)
花言葉は「優しい愛情・絆・情事」、つる性の茎がフェンスに絡みついて高くまで登っています。
花言葉通り可愛らしい雰囲気の花を咲かせていると思ったら、辞典の説明には「優しい風情だが、しつこい雑草」との文言が。謙虚なのは見た目だけなようですね。でも家の庭に生える雑草がこれなら腹も立たない気がします。

今回の散歩は朝10時過ぎから初めて15時ごろまで、休憩を除くと3~4時間ほど歩きました。
東京でも少し歩けばこんなに野の花を見つけることができました。
今回持ち歩いた「草の辞典」は片手で持てる文庫くらいのサイズ感で、こういった散歩のお供にはピッタリ。将来子どもができた時なんかに、またこの辞典を持って一緒に散策ができたら良いなあと思いました。。

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