AirPodsを無くしたら出会った音楽の話

AirPodsを無くしたら出会った音楽の話

2018年7月4日

去年AirPodsを手にしてからほぼ毎日欠かさず使う生活が定着していました。
完全ワイヤレスイヤホンの使いこごちは、1回使い出すと一生やめられない感覚。

すっかりAirPodsの虜になったいた僕でしたが、事件が起きました。
通勤の電車でいつも通りSpotifyが選んでくれた知らない洋楽を聞いていたのですが、電車を降りてイヤホンを仕舞おうとすると、ポケットに入っているはずの充電ケースがありません

AirPodsの充電ケースだけ無くしました。

一瞬何が起こっているのかわからず、行き場を失ったイヤホンをポケットに突っ込み、発車した電車を眺めていました。
きっと電車の座席に置いてきたんでしょう。
後日駅員さんに伝えましたが、「こういう小物の落し物は基本返ってこないんだよねえ」と悲しい現実を突きつけられてしまいました。

イヤホン本体は両耳とも生き残っているのですが、いかんせん充電ができないとただの耳栓

仕方なく有線のイヤホンを使っていましたが、AirPodsに慣れてしまっているとコードがあることへのフラストレーションが止まらない。
数日でAirPodsが恋しくなり、新しく買い直すことも考えました。

事切れてしまったAirPodsの本体たちに目をやると、まだこの子達は頑張れるような顔をしています。
ケースだけ手に入れる方法はないかなと調べてみると、どうやら方法はいくつかあるそう。

・メルカリでケースだけ探す。
・Apple Storeでケースのみ購入する。

主にたどり着く答えはこの2通り。

まずは困った時のメルカリ。

ほんとなんでも売ってますね。AirPodsのケースのみの取り扱いもありました。
価格は6000〜8000円ほど。同じようにイヤホンだけ無くした方が残ったケースを売っているのでしょうか。

ただ、ちょっと前に「i7S TWS」というAirPodsの類似品が出回ったようで、AirPodsと検索するとヒットする商品のほとんどがこの類似品なんですよね…。

こちらもともと2000円以下の格安イヤホンなのですが、調べるまでこの存在を知らなかった僕は、値段と写真だけみて「まじかこれ!メルカリすげえ!」と思いっきり勘違いして購入する直前までいきました。

ほんとアブナイ。
検索してもページを占拠するi7S TWSにちょっと嫌気がさしてしまい、「メルカリはいいかな…」と諦めてしまいました。

公式Appleで探す。

メルカリで探すことを諦めると、次に思いつくのは公式でケースだけ買えないか、ということ。
検索してみるとどうやら買えるようですね。

出典:Apple サポート

購入でなく、修理扱いになるそうですね。壊れたときに新調する扱いと同じような感じで、値段も同じ7,800円です。大体新品で買うときの半分弱の値段ですね。ということはメルカリで売っているのもそんなに大きく値下がりしているわけではないということ。

値段もそんなに変わんないなら、メルカリで中古や新古品を買うより公式で買っちゃた方がいいなあというのが僕の中の結論でした。

というわけで実際にどうすれば買えるのか。

出典:Apple サポート

ネットで調べた時に出てくるこのサポートページで直接買えるのかと思ったらそうは問屋が卸さない。
正規店に持ち込む必要があるのと、シリアル番号がわかるレシートやパッケージを持参してくれとのこと。

AirPodsはヨドバシで買ったものでレシートは捨ててるし、パッケージも僕はすぐに捨ててしまっていました。シリアル番号は充電ケースの蓋の裏に書いてあるそうですが、その充電ケースがないのだ。
または本体がiPhoneに接続されているときは設定から番号を確認できるようです。しかしもう充電はとっくに切れているのでそれで確認することもできず。

割とまずい状況なのかな?と思いつつ、とりあえずApple Storeに赴いてきいてみればいいか。と仕事終わりに新宿の直営店にいってみました。

新宿マルイの1階にあるApple Storeは21時までの営業。20時くらいにお店につき、店員さんに充電ケースを無くしてしまったので新しく購入したい旨を伝えます。

まず店員さんには「修理扱いになるので、手続きが必要になり少し時間がかかりますがよろしいですか?」それは事前に分かっていたので快諾しました。するとそのあとに、「レシートやシリアル番号が分かるものがあるとスムーズなのですがありますか?」と聞かれます。それも分かっていましたが手元には何もないことを伝えました。

そういう人は多いのでしょう。ですよねーという反応の店員さんに
「今からの修理予約だと時間的に厳しいの別日で早い時間に来ていただけませんか?」
と渋られてしまいました。

ただ平日は仕事終わってからなのでこのくらいの時間になってしまうことと、週末は予定が詰まっていて来れないことを伝え、今前もって後日の予約ができないかと聞くと、

「事前の予約は行なっていないのです、、、」

うーん、困ったという空気になるとその店員さんが、
「でしたらちょっと脇でちょちょっとやっちゃいましょう」となんと特別に優先的にやってくれることに。

ぶっちゃけかなりワガママで何の準備もしていない客に、こんなに融通を聞かせてくれるなんて…
ありがたいを通り越して申し訳ない気持ちになってしまいました。

お店に置いてあるサンプルのAirPodskの充電ケースを使って、僕のAirPodsを充電します。
電源が入り、自分のiPhoneとペアリングができるとシリアル番号が確認できるのです。

この番号から、店員さんが修理手続きをとってくれます。色々を必要事項を入力した後に、センターとの通信か何かで少し待ち時間がありました。

雑談中に好きな音楽の話に

待ち時間の間、Appleの店員さんが「普段AirPodsでどういうのを聞いているんですか?」と話しかけてくれました。ただ僕はあまり音楽に頓着がないので、普段はSpotifyに選曲を任せっきり。全く知らない洋楽を延々と聴いています。
店員さんにそのことを話すと、少し悲しそうな顔に。その方はかなり音楽好きなようで、アプリの音楽サービスは利用せず、全部CDを買って聴いているそうです。「そういう時代なんですね、、、」と切なそうな表情をさせてしまいました。

確かにSpotifyみたいなある程度勝手にレコメンドしてくれるサービスは、便利ですが一曲に対する思い入れや執着は薄くなってしまうような気もします。

「確かにそれは便利だけど豊かではないのかもな」と思いました。同じような曲ばかり聞いているとSpotifyが選ぶのも、それに近しい選曲になりますし、ここで音楽好きな店員さんと会話しているのも何かの縁。せっかくなので店員さんのオススメのアーティストを紹介してもらいました。

「最近のアーティストというわけではありませんが」と教えてくれたのは
Jurassic 5』というアメリカのヒップホップグループ。中でも「Quality Control」というアルバムがオススメだと教えてくれました。

今までヒップホップには縁がなかったので、このグループが有名なのかすら知りません、ここでオススメされなければまず聴くことがないジャンル。このように人のオススメを教えてもらうのは、 AIにはできない人間らしいレコメンドです。

少し仲良くなった店員さんから無事充電ケースを受け取り、息を吹き返したイヤホンを耳に装着。
Jurassic 5を聴きながら帰路につきました。これがカッコいいんですよ。何というかちょっとレトロな雰囲気でラップの掛け合い。正直うまく説明できないんで一回聞いてみてください。


これ以来しょっちゅう聞いているので、いつの間にかSpotifyが選ぶ曲がヒップホップよりになって来ました。

まとめ

話の入口と出口が違ってしまいましたね。
AirPodsは完全独立イヤホン、左右のイヤホンに加え充電ケースと管理しなければいけない物が多いのでそれだけ無くすリスクはあります。まずは無くさないような工夫をすることが第一ですが、万が一無くしてしまっても、とりあえずお金で解決することができることがわかりました。

今回はメルカリと公式の方法を調べましたが、中古を取り扱う電気屋などならもっと安く手に入るかもしれません。ただ今回僕はApp Storeで新品の充電ケースを買って損したなという感覚はありません。

ヒップホップという新しい音楽との出会いがありましたし、普段ネットでの買い物に慣れすぎている環境で、Apple Storeの店員さんとの直接とのやりとりがすごく人と人との間の買い物という感じがして、8000円近いお金を払った以上の物をいただいた気がしました。

ただ反省はあります。シリアル番号は控えておきましょう。