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賃貸の部屋に縁側のような小上がりをDIY | kee clip
【diy/002】縁側のような-小上がり-

【diy/002】縁側のような-小上がり-

2018年10月11日

前回の「賃貸でも造り付けの長机」編の続き、本丸の小上がりの制作に取り掛かります。
前回同様、完成イメージをもとに材料をホームセンターである程度カットしてもらいます。

ベースとなる材料はSPFの2×4、1820mmの長さが数百円で買える木材です。それをホームセンターで約40本購入。カットをお願いすると店員さんが3時間ほどかけて丁寧に製材してくれました。

この時、壁に貼っていくための杉板も補充したため、軽トラが一杯になるくらいの木材を購入(もとい仕入れ)しました。

まずは土台の脚を作る

具体的な小上がりの作り方としては、

2×4材をこのように組み立てます。これが小上がりの脚であり柱になります。

ピッチがだいたい400mm前後になるよう部屋に合わせてばーっと並べます。あとはその上にベニヤを貼ったり畳を敷いたりするだけ、手間はそれなりにかかりますが難しいことはやりません

あらかじめカットしてもらった材料を接合していきますが、2×4の幅(89mm)を貫いてガンガンビス留めするのは木割れも怖いしパワーも要ります。

そんな時はダボで接合。

線引きをして

ドリルで穴をあけます。使用するダボの半分より若干深いくらいで止まるように、マスキングテープを巻くと掘りすぎることもありません。深すぎるとダボがスカスカに、浅すぎると当然ハマらないので余りの材料で試してから実践します。

初めからストッパー付きのドリルを使えばそんな手間もかかりません。

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空けた穴とつながる部分にも穴をあけなければなりませんが、この時適当に空けると木材をくっつけた時にいびつになってしまいます。ダボマーカーという小さなトゲが出張ったアイテムがあります。

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これをドリルで開けた穴にはめて

接合する材料の位置を合わせてグリグリとトゲに押し付けます。

わかりづらいですが、よく見ると木口にトゲの跡が付いています。するとそこを狙ってドリルを当てることで、ピッタリの位置に穴を空けることができます。

ダボを受ける両側に穴が空いたなら、ボンドを流し込んでダボを入れます。今回は25mmの長さを使いました。

表面にはビスも金物も見えませんが、案外しっかりと接合されます。

これを3箇所行って小上がりの脚パーツの出来上がりです。ボンドが乾燥すれば振り回しても外れませんでした。ただ注意するのは、この制作では人がガンガン上に乗る想定なので、接合が可能な限り床に垂直になるようにしました。

ダボが床と荷重に対して垂直にあれば、接合部に負荷がかかることなく支えられます。

これが横向きにダボを留めると接合部に負荷がかかり、接合強度によっては脚がぶっ壊れる恐れがあります。しっかり留まっていれば、よほどのことがない限り大丈夫ですが、DIYはあくまで自己責任。万が一のこともあるのでちょっとのことで安全にできるならそっちをとります。

というわけで、同じものを大量生産します。何気に一つ15~20分くらいかかりました。部屋の幅が4000mmちょっとだったので、11個作りました。

テーブルの時にも使用したブライワックスがまだまだ余ってるので、塗装も行っていきます。

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全ての脚を塗り終わったら、それぞれを横につなげていきます。

2箇所をダボでつなげます。これは床に対して平行に接合してしまっていますが、これは脚同士の開き留め兼間隔調整なので、ここに直接かかる負荷は大きくありません。

ガンガンつなげていきます。あまりにグラつく箇所はアングルの金物を使って補強します。

床板を貼っていくと形が見えてきます

脚を並べたら上に15mm厚の構造用合板を敷いていきます。通常床や屋根の下地に使用する板なので、これを脚に打ち付けることで上を人が歩けるようになります。ほとんど表に出てこない部分なので合板であれば樹種にはこだわりませんが、厚みだけは気にします。脚が400~420mmピッチと、一般的な根太より間が広いので、15mm以上あると安心かと思います。

ベニヤの上に畳の縁を作るように2×4を並べます。合板に隙間があるのは間隔を調整する逃げを作るため。
初めからビチビチに寸法をとると木材の収縮や測り間違えによる誤差が出てくるので、それをここで吸収します。

縁取った2×4の内側に、畳と同じ大きさの4mmベニヤを敷きます。

その上に畳を置きます。

横から見るとこんな関係。畳はニトリで買った縁なしのプレーン畳です。1枚4000円弱で厚みが35mmあります。
そのまま2×4を縁として敷くと、畳と2×4が同面にならないので、厚みの調整のために4mmのベニヤを畳の下に敷いています。
数字上では畳が1mm高くなりますが、ニトリの畳は一般的な本畳よりも柔らかく潰れるので、多少高くなっても問題ありません。

左右の壁際に畳を敷いたのちに、その間を2×4で埋めます。ここはベランダにでる時や小上がりへ登り降りする時にしょっちゅう足をかける箇所なので、畳にせず縁側のように板張りにしました。

小上がり面に露出するビスは全てダボ埋めをしています。

板壁にテレビをかける

せっかく板壁を貼ったので、ついでにテレビを壁掛けにしてみました。

前回の記事と同じ要領で、ダイニングテーブルと反対側の壁にも小上がりを作る前に柱を立てて杉板を貼りました。

流石に重いテレビを柔らかい杉板で受けるのは厳しいので、壁の内側にテレビの金具を受ける横材を留めておきます。

壁を板で埋めるとコンセントが死んでしまうので、延長コードを引っ張って壁に仕込みました。
また、杉板の節がうまい位置にあったので、そこをくり抜いてテレビ線を通しました。

使用した金具はこちら、

ダブルアームで5000円ほどと比較的やすいタイプの金具ですがしっかりとテレビを支えてくれまし、上下左右に角度の調整が効きます。

注意したいのが、テレビと金具を取り付ける付属のネジが長すぎて金具に引っかかったので、別途ネジを購入しました。手持ちのテレビによっては合わないようです。

あと大事なのが、壁に金具を取り付ける際に超太いボルトをねじ込まなければなりません。50mmの深さに直径5mmの下穴を開ける必要がありますので、木下地に取り付ける時でも電動工具が実質的に必須になります。

あと金具自体6kg以上ある上に死ぬほど硬いボルトを六角で手回しですから、流石にここだけはサポートの人がいないと厳しかったです。

これでテレビを壁掛けにできて、小上がりも完成しました。

まとめ

制作途中は脚がごつすぎるかな?という不安もありましたが、出来上がって見ると思ったよりもスッキリ。

ちょっとした工夫として、畳面は脚よりも15cmほど手前に張り出しています。
板のエッジを少し持ち出すことで水平ラインを強調して脚の存在感を和らげることを狙いました。

足元はバンカーズボックス が収納をするスペースに。奥につめれば1箇所に2箱入ります。

DIYで立てた壁に重いテレビをかけるのは、倒れる危険性がありますが、小上がりが部屋の端から端まであるので、両側の壁を支える構造的な役割があります。

過去にディアウォールで作った本棚が夜中に轟音を立てて崩れたことがあるので、万一にもそれがおこらないように小上がりを部屋の幅いっぱいに作りました。

幅1m、長さが4.5mの小上がりはまるで屋内の縁側空間。休日の昼間に陽に当たりながら横になると一瞬で寝落ちします。やはり畳の上が落ち着くのは日本人の性でしょうか。

ニトリの畳でもちゃんと井草でできているのでいい香りがします。賃貸の洋室でも、畳のある空間をマッチさせることができました。
制作してから2週間ほど使っていますが、強度も問題ありません。

今回の制作はほぼ一人で行いました。
実働は買い出しを含めて5日間程度、買い出しと壁の制作に1日、小上がりの脚を作るのに2日、ヤスリがけと塗装に1日、組み立てに1日といったところ。

ダイニングテーブルと小上がり、2面の壁を合わせてかかった金額は材料と金具で45000円ほど。2×4をベース材料にしたので、規模にしては安く済んだのではないでしょうか。

今回のDIYは大きいだけで、特殊な道具も使ってなければ難しいこともやっていません
基本的にはユニットを組んで幅を調節すればどこでもできる制作です。

部屋にちょっとした小上がりのある空間を作りたい方はぜひ、参考にして見てください。

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